秋の夜長というわけではないが、
7担当の人の本箱から漁って見つけたのが
風味絶佳@山田詠美。
「間食」でいきなりの拒絶反応。
なんだか文間が息苦しくて読むのが辛い。
辛いのに読んでしまう。
そんな息苦しさの中、気付けば「風味絶佳」。
ぼくは勉強ができない 的なノリのお陰で
足取りが軽くなるも、「アトリエ」で
再度、息苦しさのあまり溺れそうになる。
なんなんだよ、ちきしょー！
そう思いながら最後の「春眠」。
仕事帰りの電車で読んでいたのだが、
もうちょいで読み終わる、というところで、
駅に着いてしまったもんだからホームで立ち読み。
読み終わった瞬間に
あぁ〜、気ン持ちイイ〜！
と、どっぷりとエイミーワールドに浸かっていた俺。
「間食」、「夕餉」、「アトリエ」で恐がり、
「風味絶佳」、「海の庭」でニンマリし、
「春眠」で逝った...まさにそんな感じ。
最後にこの「春眠」を持ってきたのは大正解だなァ..と。
この風味絶佳。
読み始めた時は、作者の知的財産と手技だけで書きあげた
ハズレ物件かと思ったが大間違いだったよ。
良い意味で質が悪い、何度も読み込んで
その怖さとかホンワカさとかが解りそうな物件。
こりゃしばらく寝かせたら絶対に再読したくなるだろなぁ。
その時に備えて持ち運びに便利な文庫本もゲトしておくかな〜っと。
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